Mercedes-Benz HAMAMATSU WADAメカニック
T.S 入社14年目
当社を志望した理由は?
一級整備士を取得し
車の原点であるメルセデスを選択
父親が建築関係の仕事をしていた関係で、高校時代は建築科で学んだのですが、あまり興味を持てず、将来への夢や目標が見つからない日々が続きました。でも、とにかく何か手に職をつけたくて、皆勤賞の生徒を特待生として迎えてくれる自動車整備の専門学校に入学することに決めました。せっかく整備士を目指すのなら、一級整備士になろうと猛勉強。浜松ヤナセに入社して2年目に、無事一級整備士の資格を取得できました。
当社を選んだ理由は、せっかく整備の仕事をするなら、すべての車の原点であるメルセデスの整備に携わりたかったからです。それに、輸入車を整備できれば、国産車を整備できる技術も身につくので、能力の幅が広がるだろうという狙いがありました。
実際に働いて12年になりますが、どのメーカーにもそれぞれに長所・短所があるものの、やはり今でも私はメルセデスの車が一番だと思います。
入社後はどのようにスキルを身につけましたか?
先輩の整備方法をつぶさに観察しオンリーワンのスタイルを確立
私が入社した当時は、整備の職場は職人気質の世界で、今とはかなり違いました。現在のように1から丁寧に教えてもらえるのではなく、ベテランの方々の動きを見てスキルやノウハウを盗むというスタイルでした。いろんな先輩方の整備方法をつぶさに観察し、「この人は作業が遅いけれど内容は確実だな」「この人は作業効率がいいな」と、人ずつ統計を取り、それぞれの良いところを参考に自分のスタイルを確立していきました。そして、先輩方をお手伝いしながら少しずつ信頼関係を積み重ね、ようやく日常点検を任せてもらえるようになりました。現在は、役職的には係長、工場では班長を務めているため、初歩的な点検よりも、機能の不具合が生じた際の故障研究や診断の仕事をすることが多いです。
整備士として自慢できる技術はありますか?
勘のスキルから、確信のスキルへ高度な技術が要求される異音の診断
整備士に必要なのは、洞察力と探究心。特にそれが要求されるのが、異音の診断です。それにはまず、車の構造を細かく理解できていなければ、どこから音が鳴るのか、どんな要因で鳴るのかを突きとめることはできません。そもそも、お客様が気にしているのはどの音なのかをご本人から正確に聞き取る必要があります。音がするのは停車時なのか、走行時なのか。速度がどの程度だと鳴るのか。車両の前方・後方のどちらで鳴るのかを細かく伺い、音の出どころと原因を探ります。特にメルセデスは密閉性が高いため、音が右側で鳴っていても左側で鳴っているように聞こえたりすることがよくあります。そのことを前提に究明しないと、診断に手間取ってしまいます。このように、異音の診断は非常に難しい作業で、最初のうちは「勘」に頼る面もありましたが、経験の積み重ねによって、「確信」に基づいた診断ができるようになりました。最近では、お客様に同乗して試運転をしながら、「あ、この音はタイヤが原因ですね」と、すぐに診断して驚かれるようなシーンも多くなり、自己の成長も感じています。
普段の仕事で心がけていることは?
車の進化に伴い、故障も進化する!整備技術と説明技術の更新に注力
自動車業界では、次々と新しい車が発売され、車の進化に伴って故障も進化します。特に、以前の車の故障はメカニカルな面が多かったのに対し、最近はコンピューターシステム絡みの故障が多いため、整備も非常に複雑化しています。システム関連の故障は、破損の状態が目に見えないので、整備自体が難しくなったのに加えて、故障の原因を説明するのも難しくなってきました。ですから、システム上の修理技術の習得はもちろんのこと、説明能力を高められるように日々勉強しています。そして、お客様やサービスアドバイザーにわかりやすい言葉を選んで説明できるように努めています。
モチベーションをいかに維持しているか?
物言わぬ車の命を預かる医師に匹敵する仕事
以前、ある先輩が話してくださったことで、今でも心に響いているのは、「自分たちの仕事は医師と似ている」という言葉です。医師が人の命を預かるのと同じで、整備士は車の命を預かります。しかも、人間の患者さんは症状を自分から話してくれますが、車自体はどこが悪いか話してくれません。それでも故障の原因を的確に診断して、極力早いスピード感で修理しなければならない訳ですから、高度な技術を要します。でも、難しいからこそ、それを解決できたときの達成感は表現できないほど大きいし、それがやりがいにつながっています。
自身の仕事に誇りや喜びを感じる瞬間は?
浜松の街を走るメルセデスを見かけると誇りと責任感が湧いてくる
当社は、静岡県西部地区で唯一のメルセデス・ベンツ正規販売店でもあり、この辺りを走っているメルセデス・ベンツの大半を自分たちがメンテナンスしているのだと考えると、誇りと責任感が自然と湧いてきますね。実際に、街で自分が整備を担当した車が走っているのをよく見かけますが、お客様お一人お一人の顔が目に浮かんできます。整備士の仕事はお客様の生死に関わる、責任の大きい仕事なので、お客様が安全・快適なカーライフを満喫されている様子を拝見すると、やはりとても安心しますし、使命感と喜びを感じます。
仕事に対する意気込みと今後の目標は?
部下たちの進化・成長が今の自分の目標
最近は、自己の技術力を高めることはもちろん、どちらかというと後輩の育成に力を傾けています。私の入社当時とは異なり、最近の後輩たちは入社してすぐに整備の業務に就きます。つまり、実務イコール勉強なので、彼らがそれを負担に感じないように、私自身もどのように教えればよいのか勉強しながら指導にあたっています。若い世代の後輩たちに歩み寄るために、携帯ゲームを教わって一緒にやってみたりして(笑)、コミュニケーションを取ることも心がけています。ですから、自分の部下たちが優秀社員に選ばれたりすると、自分が選ばれた様に嬉しく感じますね。今は部下たちの進化・成長が自分の目標です。
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